小室哲哉の引退理由は不倫でなく病気・介護・仕事のストレス?
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TKともてはやされた、小室哲哉の栄光は不倫騒動の決着を付ける引退会見で、芸能活動に終止符が打たれようとしています。
シングルマザーの看護師との不倫騒動に対する記者会見について、女医の視点で考察してみます。
みなさん、こんにちは! ドクターゆずです。
普段は芸能ネタに興味がない医師でも、今回は看護師との不倫騒動、妻KEIKOの介護問題ということで、医者たちの間で、ちょっとしたディスカッションになっています。
2018年1月19日小室哲哉の記者会見
小室哲哉の不倫スクープの後、2018年1月19日の記者会見で、小室哲哉自身の口から説明がありました。
おそらく、何より皆さんが驚いたであろうことは、
「僕なりのこの騒動のけじめとして引退することを決意した」
と述べたことだと思います。
小室哲哉は、音楽活動からの引退表明を以って、以下のことについて記者会見を行いました。
小室哲哉自身の闘病生活
音楽創作への葛藤
看護師A子さんとの関係について
小室哲哉は、2012年にC型肝炎であることを医師より告げられ、闘病生活を送っていたようです。
ペグインターフェロン(PEG-IFN)とリバビリン(RBV)の併用療法を行っていたとのことですから、C型慢性肝炎の状態であったと考えられます。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)による感染症から起こる肝臓の病気であり、肝硬変、さらには肝細胞がん(HCC)に移行するリスクがある病気です。
また、小室哲哉は昨年突発性難聴に罹患し、左耳がほぼ聞こえない状態になるなど、体力的にも創作活動の限界にきているとのことでした。
妻のKEIKOさんへの介護に対してもストレスを感じている状態でもあり、それが不倫騒動の引き金になっていると説明しました。
小室哲哉が引退宣言した理由とは!?
小室哲哉は、有名人であることで、一般人なら報道されないようなことをスクープされ、それが不倫騒動だったりすると、説明や謝罪をしなければならないような立場にあります。
しかし、男女の関係はなかったとの説明ですし、詐欺罪や贈賄罪とは違います。
ですから、責任をとって引退するというのには、不倫騒動の前から、何かしらの背景があったはずです。
それでは一体、小室哲哉は、どのような心境で引退することを決意したのでしょうか?
2010年にも小室哲哉さんは詐欺容疑で逮捕されており、今回は2度目の騒動を受けての引退だと考えられます。
また、持病との闘病生活、妻KEIKOの介護生活の中で、音楽活動を続けるのは、体力的にも精神的にも厳しい状況だったと推測されます。
音楽制作に関しても、一大ブームとなった90年代の頃と比べて、能力が枯渇してきたと話しており、限界を感じていたのかもしれません。
次々とヒット曲を飛ばし、向かうところ敵なしであった全盛期があった小室哲哉は、どうしても全盛期のレベルが比較対象になってしまうのでしょう。
「昔は凄かったけど落ちぶれてしまった」
と表現されてしまいがちですから、現役プロデューサーとして制作を続けていくことに関しては、数々の葛藤があったのだと思います。
きっと、音楽家としての引退時には、盛大な祝賀会を開いてもらい、スポットライトを浴びて美しい引退を飾るのが理想だったに違いありません。
しかし現実には、引退するきっかけになったのが不倫騒動であり、小室哲哉の理想とはかけ離れていますが、今回このタイミングで引退することを選びました。
小室哲哉はこれまで、妻の介護や持病との闘い、才能の枯渇という、疲労や不安と闘いながら、自問自答しながら創作活動を続けていたようです。
今回の不倫騒動をきっかけに、自分がお世話になっている方に最大限に出来ることは、「引退しかない」、という気持ちだったのでしょう。
小室哲哉が描いていた理想の引退像とは違うものの、引退のきっかけを作る事ができたのは、もしかしたら、半ば安堵の気持ちも織り交ざっているのかもしれません。
KEIKOの介護生活と小室哲哉の苦労とは?
妻のKEIKOさんは、くも膜下出血後は、小室哲哉にとって、大人としての話が出来る女性ではなく、少女のような存在に見えていたとのことです。
歌手であったKEIKOさんを愛していたのだと思いますが、今はもはや彼女は歌うことを忘れてしまっています。
音楽が周りにあることが当たり前であった小室哲哉とKEIKOにとって、夫婦にとって、話題や興味も、音楽が夫婦にとって中心の話題であったことでしょう。
歌手でなくなった妻KEIKO、歌う事は愚か、音楽にすら興味を失ってしまった妻KEIKOの介護をするのは、きっと彼にとっては、喪失感を伴う精神的負担だったと考えます。
KEIKOさんは、身体的な後遺症がなく、高次脳機能障害のみが残りました。
身体障害がないことは、身体障害がある場合に比べて、介護側の負担は軽いでしょう。
しかし、一見健常人に見えるからこそ、小室哲哉には期待があったのだと思います。
「努力次第で、病気前の、自分が愛していた歌姫KEIKOに戻ってくれるかもしれない!」
そんな願いを持ち続けて介護していたのでしょう。
ですから、どうにか音楽への興味を取り戻してくれるように、音楽を聴かせたり、カラオケに連れて行ったりした、と言っていました。
不倫疑惑相手のシングルマザー看護師A子さんの存在とは?
看護師A子さんは、小室哲哉にとってどういった存在だったのでしょうか?
小室哲哉は、看護師A子さんとの間には、「男女の関係はない」とおっしゃっていました。
小室哲哉の年齢や、彼の置かれていた状況を考えると、看護師A子さんとは、本当に男女の関係はなかったのではないか?、と私は察します。
しかし、プラトニックではあっても、看護師A子さんに対し、好意や信頼は寄せていたはずです。
病気後の妻KEIKOと話しているときとは異なり、大人の女性として、自分の不安や悩みを聞いてくれ、アドバイスをしてくれる存在であったと思われる看護師A子さんは、小室哲哉の精神的な支えになっていたのかもしれません。
ご自身の治療の中で出会った、信頼を寄せていた看護師A子さんと話すことは、きっとつかぬ間の癒しになっていたのでしょう。
小室哲哉の記者会見の最後を受けて医療従事者が考えること
高齢化社会、介護、ストレス、についての問題を発信することで、何かいい方向に、皆さんが幸せになる方向に進んでくれたらいい
と、小室哲哉はおっしゃっていました。
一般家庭にとって、介護、高齢者、ストレスというのは、大変身近な問題ではあります。
しかし、決して明るい話題ではないため、芸能人のゴシップや人の不幸を見聞きすることで、自分の相対的な幸福を確認しているのかもしれません。
「他人の不幸は蜜の味」と言われる通りですね。
小室哲哉の記者会見を見ていると、世間はどうしても、不倫疑惑、突然の引退宣言、夫の不誠実さ、などに注目しがちです。
しかし、今回の状況を次のように置き換えてみると、決して珍しいことではないはずです。
- 同業者だから話が通じ価値観が合うので結婚した
- 夫や妻の介護で疲れていたので話し相手が欲しかった
- 仕事で以前のような輝かしい業績を上げることができなくなりストレスを感じた
- 高齢の親の介護に疲れたので老人施設に入れた
- 脂が乗ってきた矢先に自分が病気になった
倫理的にどうか、という問題は別として、有名人であろうと、我々一般人であろうと、誰にでも同じように起こりうる事象や問題です。
就業不能になった配偶者の分の収入を得るためにも、人一倍働いて稼がなければなりませんし、仕事をしながら家族の介護をするというのは大変なことです。
仕事と介護に明け暮れた矢先には、左遷であったり、自分自身の健康被害、高齢になってきた親の介護問題が生じてきます。
通常の家庭でしたら、友人に相談することもできるでしょうけれど、有名人の場合には、壁に耳あり障子に目ありで、業界関係者に愚痴をこぼすことすら難しいのでしょう。
そんな環境の中、
「この人なら信頼して相談できる」
と思った相手が、看護師A子さんだったのかもしれません。
実際、私の周りの医療従事者の間では、
「そんな状況だったら、話し相手も欲しくなるでしょうね・・・。」
との呟きが多かったです。
今回の騒動は、小室哲哉に同情や怒りを覚えた、などではなく、現代社会の問題を垣間見た、というところでしょうか。